クライアントからは「リゾートで過ごすような開放感」と「愛犬と気兼ねなく過ごせるアウトドア空間」が欲しいというご要望があり、計画が始まりました。

計画地は、別荘などが点在するエリアにありながら、細い道が入り組んだ住宅地の中に位置しているため、隣家や前面道路からの視線をいかに遮り、プライバシーを確保するかが重要な課題でした。

周囲の視線をカットし、内部と外部とのつながりを重視するために、必然的に中庭を中心とした家づくりとなりました。

窓辺や中庭で心地よく過ごしていただけるよう、庇を大きく張り出し、夏の強い日差しを和らげる設計としました。

ギリシャのサントリーニ島を彷彿とさせる白色の左官仕上の外観は、クライアントのリゾートのイメージを具現化したものです。

キッチンも外観の雰囲気に合うよう左官で仕上げ、丸くデザインし、全体の雰囲気に繋がりを持たせました。

寝室と浴室は中庭に面して配置。白い壁に拡散した光が柔らかく空間を包み、浴室では露天風呂のような雰囲気を味わうことが出来ます。

中庭にはシャワーを設け、クライアントの趣味であるサーフィンを楽しんだ後は汗と砂を流すことが出来ます。
さらに、中庭から2階のデッキへ直接上がれる階段を設置し、愛犬やゲストが1階の玄関を通ることなく、2階のリビングへアクセスできる動線を確保しています。

中庭を中心とした、内外、そして上下階に立体的な繋がりを持つ家となっています。