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C&C DESIGN ARCHITECT
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皆生の家
その姿はまるで、湖面に浮かぶ『白鳥』のような優雅な佇まい・・・。
 穏やかな光と風に包まれた空間の中で、これから積み重ねられていく家族との思い出。
幸せな生活を送り続けてほしい・・・。

この建物は山陰地方、鳥取県米子市の中心部『皆生』に存在する。
 『皆生』は米子市街の北東部にある弓ヶ浜の皆生海岸に面する東西1000m、南北400mの狭い範囲に大型ホテルを含む宿泊施設が集積する『皆生温泉』が有名だ。その収容規模は約5000人で、山陰最大級である。鳥取県が入湯税を基に算出した調査に拠れば、近年は年間40~50万人が利用しており、鳥取県内の温泉では最も入湯客が多いとされている。

 このような由緒ある土地に導かれ、あるご家族の住まいを設計させて頂きました。
 お住まいなるご家族は、お母様と息子夫婦+お子様1人。二世帯住宅である。
敷地周囲の主要道路は拡幅整備された古くからの住宅街である。
しかしながらそこは古くからの町、主要道路から一歩住宅街に入ると、車の離合が困難な狭く曲がりくねった道が待っている。幸いこの建物は、まさに一歩目の場所に位置するので、幹線道路へのアクセスは良い。ただ、前面道路はすこぶる狭い。
 道路に対する建物のヴォリュームの創り方がポイントとなった。加えて、駐車スペースを5台分とおまけの要望も・・・。
 何より大切にしたコンセプトは、お母様が孤立しない空間動線。せっかく家族が一緒に住んでいるのに、寂しい思いをさせたくない。家族との時間を楽しみ、自分の時間も満喫してもらう。息子夫婦世帯は生活の物を外に出さないスッキリした生活を御要望。
計画としてはまず、息子世帯を2階部分に集約し玄関から直接上がれるようにした。供用スペースとプライベートスペースを明確にすることで、適度な距離感を確保した。また、お互いの気配が常に感じられるよう、1・2階をつなぐ中庭空間を設けた。この中庭は、家族の絆だけでなく、光や風も運んできてくれる。格子のスリットと段違いのウッドデッキがデザインの要となっている。
 2階部分は生活動線をも見えないように、天井までの高さの建具やパネル壁で仕切り、物だけでなく、生活感も外に出さない空間に仕立て上げた。
 そして、外観。できるだけ道路面からヴォリュームを遠ざけ、圧迫感のないデザインを意識。地盤との接続にも気を使った。建物の静寂さと相反する栗石による動的な外構デザインがより一層建物を引き立ててくれた。
4年越しの思い、
floating swan
ここに誕生。
Data

一般住宅設計 | 千原康弘

種別 | 新築

構造 | 木造

予算 |

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