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澤村昌彦建築設計事務所
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A-HOUSE
敷地は愛媛県の地方都市、周囲に田園風景の残る住宅地の一角で、約330坪という恵まれた土地での計画です。家族構成の変化により既存の建物を半分解体し、そこに新しく日常を過ごす空間を増築することになりました。
 今回は機能面で不可分となる増築ですが、残すこととなった既存建物は数年前にハウスメーカーによって外観を含めたリフォームをされており、デザイン的には既存を意識せず、渡り廊下で接続するだけの構成としました。
「大好きな北欧家具の似合うおおらかな空間で、庭を眺め、移ろい行く季節を感じながら生活がしたい。」そうした施主の思いを叶えるため、各所にポイントとなる庭を設定しています。既存建物と増築建物の中間に配置した主玄関もその一つ。ピクチャーウィンドウ越しに、小川の流れる中庭が人々を迎え入れます。一方、リビングには建具を壁に引き込んでしまえば5.2m幅となる大開口を設け、その外側に広いデッキスペースを配しています。こうすることでリビングからデッキ、庭へと空間がゆるやかにつながり、住まい手の視線は通りに沿って植えられた様々な植栽へと導かれます。内部は急勾配の大屋根形状を生かした吹抜け空間とし、植栽の生み出す涼しい風を呼び込み、上層の書斎へと自然な空気の対流を促して夏場にエアコンを使用せず過ごせるよう開口部をコントロール。その他にも夏場の日射しを遮る深い軒など、環境に優しく、自然の恩恵を最大限に利用することを考えました。またいつもならテレビが鎮座するリビングの中心には暖炉をビルトイン。寒い季節は炎が心を癒す静かな時間を楽しむことができます。
 年月を経てなお色褪せない美しさと機能を備えた北欧家具。この住まいも、永く愛され、使い込まれることで成熟し、次の世代に受け継がれることを願っています。
Data

一般住宅設計 | 澤村昌彦

種別 | 新築

構造 | 木造

予算 |

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