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MARMO一級建築士事務所
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TARKUS
[ 作品解説 ]
計画地となった旗ざお型の敷地には、当初より周辺に均一のボリュームと形態をもつ住宅が並び、これらに四方を囲まれうる環境想定のもと計画は始まりました。建て主は30代のご夫婦。なによりもこの敷地環境によって極端に限定されうる光のポテンシャルを最大に引き出し、光を感じながら暮らせる空間の提案を最も希望されました。
わたしたちはこの計画において、『光』が『素材』を通して生み出す匂いとリズムをもって空間を変様させていくことにより、様々な活動の『場』において季節や時間の変化を敏感に知覚できるようにすることを大きなテーマのひとつとしました。
あらゆる領域どうしに『グラデーション、ループ』といった光を介して成立、あるいは影響を及ぼし合う相互関係をもたせること。(開口(天窓)はこれらの関係と連動、時間によりそれぞれ違ったタイプの光が入るように)。そして階段や手摺を含む鉄部、FRPグレーチングによる格子床などあらゆる要素を『形ある影』を生むフィルターとして、またタイルや壁の素材はこれらを映し出すキャンバスとして構成し、これらの実体と影が行き交うことにより生まれる素材の『匂い』や『リズム』が生活者にとって楽しさやなつかしさを演出してくれる存在となるように心がけました。
ご入居後の様子は、朝、吹抜けをとおして映り込む鳥の姿を眺めたり、例えば夏の日、床のレベル差やテクスチャーの『照り返し』により、まるで点在する東屋で過ごされている様子など、季節や光をとても意識された暮らしぶりがなされています。家具や書物などの趣味のものがいたるところに隔てなく顔を出し、夕方、赤い光と影が空間全体に溢れ出す様相は、おとなの秘密基地といった雰囲気を漂わせ、また夜には道路アプローチから和室を通して様子を伺うことのできる中庭(シマトネリコなどの樹木)のライトアップが、生活者のみならず近隣や通勤帰りの人たちにとって、ほっとするような雰囲気を演出しています。


Data

設計 | 森田 陽

種別 |

構造 |

予算 |

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