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株式会社 結設計
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多彩木舎(南善福寺の家)
一軒の木造住宅ながら、多様な表情と独自の特徴を持った都市住宅で、機能や仕掛け満載の家です。都市住宅は、宿命ながら限られた敷地や条件の中で、生活に必要な要素を数多く詰め込む必要があります。外部にも駐車場数台分、駐輪場、庭木、アプローチ、屋外生活空間等々埋め込まれています。

敷地は第1種住居専用地域で高さや建ぺい率容積率等最も厳しく、防火規制も準防火地域に位置し、外壁面は殆ど延焼の恐れある範囲にあります。そのため敷地面積的に高さも抑えた二階建てが限界で、外装も木造住宅として内外表しで木を使用することは困難なエリアです。そこに普通の杉材の外装(伝統的な下見板貼り、一部構造躯体表し、道路面の二階ベランダの手すり壁に、オリジナルの杉の小校板貼り)を使用しています。これはこれまでFSU工法の開発の中で国交省の構造外壁の認定を取得してあったことによって可能になったものです。
高さ規制の北側斜線をクリアするため、少し境界と外壁との間の距離を確保し、そのスペースを、ポーチ、門扉、表札、インターホン、ポスト、玄関までのアプローチと植栽スペースにしています。

アプローチから子世帯の玄関になり、二階への階段室にもなります。
一階には躯体壁に和紙の直貼り仕上げをした、客間兼用の畳床の予備室があり、掃き出し窓から庭木も見えます。和紙仕上げの軀体壁の凹凸から、ボード下地無しで直貼りした跡が見て取れます。そのため木の持つ夏冬の調湿性能を損なうことがありません。
独立したキッチンダイニングというだけでなく、駐輪場から通して道路やアプローチの気配がうかがい知れます。
両親のリビング・ダイニングで、東南の角に面し、庭木やカーポートを透して道路も見えます。壁はしっかりと和紙で仕上げてあり、天井は当事務所の定番の小幅板天井です。


二階の居間食堂キッチンは1階の居間の真上にあるのに、打って変わって、オープンキッチンのある畳床のリビングダイニングです。仕上げも構造躯体表しの壁とクロス張りの天井です。
キッチンは居間より一段床を下げてあり、調理作業をしていても、畳に座った人の目線に合わせやすくしています。
キッチン脇には勉強やパソコン用の机スペースがあり、そこは壁のない階段室に面していて、そのため二階全体の開放感を演出する効果があります。
畳のリビングダイニングからは食事や植物も楽しめる外部空間である、グレーチング床のオープンデッキに出ることができます。手すり壁を少し高めにして、周辺からの視線が気にならないように、ある程度高目にしてあります。
居間に収納がないのは、実は西側の壁裏にこのような収納スペースとなる通路があるからです。そこはこのようにロールスクリーンを下して収納の中を隠せます。天井には屋根裏収納用の階段も見えます。


玄関は二世帯用に二つありますが、子世帯の玄関からは親世帯に通じるドアの他に実は下に行く階段もあります。
その下にはこのような多用途使用の地下空間があります。地価の高い地域で、階数も重ねられない地域には極めて有効な空間確保手法になります。収納機能はもちろん、音楽室であり、日曜大工の作業空間でもあり、リクリエーションスペースでもあります。ピアノの上からは自然光をとるようにしてあります。地下を設ける際は湿気対策が極めて重要で、出入り口を閉じて、エアコンで除湿できるようにしておくことは必須です。ここの場合は、さらに天井のコンクリートスラブに、ヒートポンプ方式の基礎蓄熱ヒーターを設けて、地下室の暖房乾燥と一階の暖冷房、二階への気流と蓄熱による暖冷房の機能を併せ持たせています。

Data

一般住宅設計 | 藤原 昭夫

種別 | 新築

構造 | 木造

予算 |

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