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神谷武夫建築研究所
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ライラック・ハウス
[ 所在地 ]神奈川県平塚市夕陽ヶ丘

[ ロケーション ]

[ 敷地面積 ]220㎡

[ 延床面積 ]174㎡

[ 竣工年 ]2001年

[ 構造設計 ]須賀設計事務所

[ 施工者 ]馬渕建設

[ 作品解説 ]平塚の海岸近くに、老朽化した木造住宅を鉄筋コンクリート造の住宅に建て直すこととなった。 平塚市は道路も広く整備されていて、快適な住宅地を提供している。
しかし、ここには住宅が 2軒建っていて、道路側の住宅はそれほど古くないので残し、奥の家のみ建て替えることとした。 すると、2軒の家の駐車場を兼ねたアプローチ通路からしか外観を見ることのできない家となる。 したがって設計の主眼点は外観よりも内部空間と、敷地先端部の南側につくる庭との関係に置かれた。 それは中庭(パティオ)を中心としたイスラム建築的な、内向きの建築と言える。


取り壊した古い家は道路と平行配置であったので、そのテラス戸の先には隣家の壁面が目の前にそそり立っていた。 また敷地の形が不整形なので、南側に部屋を突き出し、おまけにそこを 2階建てにしていたので、全体に陽あたりが悪く、眺望もよくない家であった。
そこで新しい家は軸をずらして、敷地の一番奥行きの深いところに中心軸を向けることにすると、それがほぼ真南に面するので、陽あたりも眺望も一番よいことになる。 その場合の問題は、建物が道路側の既存家屋と平行にならないことで、敷地境界線とのなじみも悪く、平面計画がたてにくい。

一方、アプローチ部分には車を前後に 2台置けるようにしたいという要望があり、それを満たすには玄関位置を奥へ引っ込めねばならない。 それはますます建物の配置をむずかしくさせた。
さらに考慮すべきことは道路側の既存住宅との関係で、あまり近くに寄せれば既存住宅の採光、通風が悪くなるし、あまり離せば新築住居の庭が狭くなる。

これらの問題を一挙に解決する案として浮上したのが、円形プランであった。 これなら軸線は自由に変えて、敷地の先端に向けることができるし、今回の不整形な敷地形状ともなじみが良い。
また、必然的に玄関は奥へバックして駐車 2台を可能にさせるし、反対側は三角形状のサービスヤードとなる。 これによって既存住宅へは朝陽と夕陽があたり、平行配置よりも圧迫感が少なくてすむ。 新築住宅の居室は 1、2階ともすべて南面して陽あたりがよく、庭の眺望がえられることになった。

Data

一般住宅設計 | 神谷武夫

種別 | 新築

構造 | 鉄筋コンクリート

予算 |

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